祝詞
大いなる存在を感じて、無限の活動力を賛美し、日々の恩恵に感謝する詞
自らの身心はもとより、宇宙のリズムさえも整え
古来より人は、洋の東西を問わず、言葉そのものに霊的な力
日本では「言霊の幸はふ国」「言霊の助くる国」など『古事記』や『万葉集』に見られるよう
言葉に秘められた力を大切にしてきました。森羅万象、自然と人、生きとし生けるもの皆、繋がり反映しあっています。
大いなる存在に奏上する祝詞の言霊は、心身をも浄化して、さらには宇宙や世界の調和を取り持つ力が満ちているかもしれません。
photography by Toshiyuki Shimokawa
クリスタルボウル
天然水晶を溶かして作られたボウルを、そっと叩いたり擦ったりして奏でる音は、水のように流れ出し、風に揺らめく木々の葉のように軽やかに、
大地のようにどっしりとした、まるで自然の中に身を置いているよう。私の演奏では、真鍮、銀、鋳物、スズ、アルミなど、種々の異素材から作られた、
おりん、シンギングボウル、チャイム等を組み合わせて、クリスタルボウルの微細で柔らかな倍音と共に、凛とした重厚な波紋が独特の
ハーモニーを醸し出します。時空間を満たし、空気中に漂う水分や私たちの体の水分にも響くような心地がします。
森羅万象に満ちている音とも共鳴し、壮大な宇宙の中に存在している自分を感じていただく至福のひとときをお楽しみ下さい。
おとのわのライブは、研ぎ澄まされた祝詞のリズム、古の和歌の韻律、水の波紋の様に幾重にも広がってゆくクリスタルボウルの音、この卓逸なる相乗効果によって生まれる“ 心地よいゆらぎ ”を心ゆくまで体感できます。
500万年余りと言われる人類の歴史の中で、私たちは本来、自然や自然界の様々な生き物たちを身近な存在として暮らしてきました。
私たちは、自然の中に身を置くことで、生体リズムが整い、自然治癒力が高まり、リラックスする生体のようです。
近代のように自然界や生き物たちと離れた日常生活の中にあって、おとのわの奏でる遥か古を彷彿させるゆらぎの音の世界を聴くことで、心身ともにリラックスしていただけます。
穏やかでゆったりとした安心を覚える、まるで大自然の中で自然浴しているような感覚になる、自然界との繋がりを思い起こす、さらには、母なる地球の鼓動を感じ胎内に包まれているような感覚を思い出す、そんなライブを目指しています。
「1/fゆらぎ」
木漏れ日、螢の光、星の瞬き、水面の波紋、風に揺れる植物の葉っぱ、蝶々の羽ばたき、虫の鳴き声、
鳥のさえずり、小川のせせらぎ、ろうそくの炎、波の音、風、森、心臓の鼓動のリズム等、
規則正しいゆらぎと、ランダムなゆらぎがちょうど上手い具合に調和している状態、これを「1/fゆらぎ」といいます。
リラックスや癒しと係わると言われていて、人間の脳波にアルファ波やシータ波を作り出し、
リラックス、集中状態、覚醒、瞑想状態に導くと言われています。
祝詞など、古から紡がれてきた言葉の響きには、潜在的に懐かしさを感じさせる力が備わっているようです。
おとのわの歌は、日本の豊かな森林、海に囲まれた気候風土に育まれた私たちのDNAに刻まれた記憶にリンクするような安らぎを覚えます。
古の人々は、自然界の豊かな恵みや美しさに感謝しながら、同時に畏怖の念を持ち、人智を超えた自然現象に神秘性を認めてきました。
おとのわの歌と音楽は、自然と共存する生き物として、自分に繋がるすべてのものへの感謝の気持ちを届けます。
神道はアニミズム(自然崇拝)に端を発し、八百万の神々の世界、すなわち森羅万象に神の姿を捉え敬ってきました。
その中から祝詞や歌が生まれて、言葉の一音一音にもスピリットが宿るとされる言霊の世界観にも繋がっていきます。
クリスタルボウルは水晶からできた楽器で、その湧き広がる音は水に共鳴しやすいといわれ、
私たちの体内の70%を占めると言われる水分に響いていくかのように感じられます。
歌と水晶が織りなして響くおとのわの音楽は、神代(かみよ)の記憶のようなものを蘇らせ、日本の風土に培われた神々の世界と、自然界、現代に生きる私たちが、大きな輪で紡がれて一つになれるような、非日常的で清らかな時空間を作り出します。
おとのわの奏でる音が清らかな記憶として心と体に残り、後からもじわじわ効いてくる薬となれば幸いです。